ふく動物病院

診療科目

犬の免疫介在性関節炎

若齢から中高齢のトイ種などの小型犬に発症し、性差はなく、進行すると手根部や足根部が曲がり、歩行不能になる場合があります。


本疾患は基本的に除外診断で診断され、他疾患がないことが確定診断につながります
免疫介在性関節炎.png
「免疫介在性関節炎が疑われた犬のX線」
手根骨の腫れが認められ、関節液の貯留が認められます

関節液に好中球を主体とした白血球の増加が認められる
血液検査でCRPの上昇が認められる
血清リウマチ因子の感度は25〜75%である

抗核抗体リウマチ因子.png
「外注検査による抗核抗体、リウマチ因子の検査」

抗核抗体は細胞核成分に対する自己抗体であり免疫介在性疾患において陽性となります
免疫介在性疾患→全身性紅斑性狼瘡(SLE)シューグレン症候群、リウマチ様関節炎など

免疫抑制量のプレドニゾロンで治療を開始する
プレドニゾロンのみで寛解が得られることが多い
61.5%の犬で継続治療が必要という報告もあります

2018/11/06