ふく動物病院

診療科目

低アルブミン血症

低アルブミン血症は血液の中に含まれる蛋白成分のうちアルブミンが低値を示す病態です。低アルブミン血症になると様々な臨床症状が出てきます。


【影響】
傷の治りが遅くなる。
浮腫(むくみ)、胸水、腹水が見られる。
血栓が形成されやすい状態となる。(特に蛋白漏出性腸症・腎症)
血栓は突然死や体調の急変の原因になるため要注意です。
麻酔のリスクが高まるなど薬の効き方に変化が出る(効果が強く出てしまいやすい)
【原因】
1.肝不全のためアルブミンを作れない
2.蛋白漏出性腎症のためアルブミンが失われていく
3.蛋白漏出性腸症(IBD)のためアルブミンが失われていく
4.出血により血中のアルブミンが失われた
5.飢餓(重度かつ長期)によりアルブミンの合成材料が不足
6.腹膜炎などに伴う、重度の炎症が存在するために患部からアルブミンを含んだ体液が滲出する
が主な原因です。
上記のどれをとっても大きな問題が体内に発生していることは間違いなく、低アルブミン血症から血栓症になル可能性もあるため、原因をしっかりと究明し、早期に適切な治療を行うことが重要です。
2017/12/26