診療科目

腫瘍科

  • 犬・猫のリンパ腫に関するよくある質問

    日々リンパ腫の診療、治療を行う際に、飼い主様からよく相談される質問をまとめてみました。
    基本的にはエビデンスベース(学術的根拠により)で記載しております。
    一部、飼い主様に理解し易いように私的な表現も含まれるかもしれません。


    下顎リンパ節腫大
    《リンパ腫による下顎リンパ節の腫大》

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    Q:リンパ腫が疑われる症例に対してどのような検査がありますか?

    A:リンパ腫の診断の方法の一つに細胞診検査があります。
    LSA FNA.png
    「Bell high grade LSAの細胞診」
    当院ではまず、早期のリンパ腫の診断として細胞診検査を行います。

    その後、リンパ腫の進行度(Stage)や悪性度の評価をX線検査や超音波検査、遺伝子検査(クローナリティー検査)、免疫染色を実施し評価を行います。



    Q:高齢の症例でも治療可能でしょうか?

    A:犬で15歳の多中心型(B-cell high grade)の症例で1年以上に渡り良好に維持治療を行っている症例もおります。近年犬、猫共に寿命が長くなったことからリンパ腫の診断時年齢が高齢の症例にも遭遇します、当院では、年齢のみで治療を諦めるのではなく、個々の全身状態と飼い主様の意欲により治療計画を決定しております。


    Q:リンパ腫と診断された場合にどのような治療がありますか?

    A:リンパ腫の中で比較的多い多中心型リンパ腫では一般的に通称UW25という抗がん剤によるプロトコール(治療計画)により治療を行います。
    UW25.png
    リンパ腫の治療では抗がん剤の単剤使用よりも多剤併用で薬剤強度を強くした方が生存期間が長くなる傾向があります。
    また抗がん剤開始後、4週目のドキソルビシンの投与が終わると次回の来院が2週間後になることから、寛解した状態で4週目を迎えることができれば飼い主様の通院負担や経済的負担が少し楽になると考えられ、初期導入の4週間の治療経過を良好に安定させることが長期生存を得られる鍵と考えれられます。


    Q:クローナリティー検査(T細胞性、B細胞性を調べること)で何がわかりますか?

    A:現在では新キール分類により、B細胞性、T細胞性、high-grade(未分化)Low-grade(高分化)と分類することができます。新キール分類で分類することにより、その症例の予後、治療反応、顛末を評価することができます。
    一般的にはB細胞性のLow-gradeリンパ腫が予後がよいとされますし、またLow-gradeとhigh-gradeでは主たる治療(薬剤の選択)が変わります。

    2019/1/9

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