ふく動物病院

診療科目

犬のアトピー治療 

犬アトピー性皮膚炎1.png
「犬のアトピー性皮膚炎の診断基準」(バイエル薬品株式会社様提供)

近年、犬のアトピー性皮膚炎と人のアトピー性皮膚炎では共通点が多く指摘されております。
1.発症年齢
2.好発部位
3.数ヶ月続く慢性皮膚症状
などが犬のアトピー性皮膚炎の診断基準と考えられてれいます。


アトピーの典型例1.JPG
「典型的なアトピーの犬」
アトピーの典型例2.JPG
柴犬はアトピー性皮膚炎の好発犬種のひとつです

アトピー性皮膚炎初診時.png
「アトピー性皮膚炎の犬の皮膚症状(好発部位)」
人のアトピー性皮膚炎と脇下、肘内側、お腹側に症状がでますが、比較的背中側は症状が出ません

アトピー性皮膚炎治療後.png
「アトピー性皮膚炎の治療2〜3ヶ月後」

<治療法>
犬アトピー性皮膚炎の治療の一つにアポキル錠があります。
現状、犬のアトピー治療薬の第一選択薬として認識されております。

アポキルは、犬が痒がる時に起こる体内の化学反応を、部分的にブロックし、かゆみと炎症の緩和をもたらします。(ヤヌスキナーゼ経路の阻害)

当院では犬のアトピー治療に対して医学的根拠に基づく治療を導入しております。
飼い主様から嬉しい治療経過報告が届いています。
今後も、正しい診断結果に基づき、治療を行い、多くの患者様、飼い主様の助けになれれば幸いです。

アポキル.jpg

<︎アポキルの薬剤の特徴>
① 高い即効性と有効性(プレドニゾロン錠に匹敵)
② 少ない副作用
③ 幅広い適応症(食物アレルギー、ノミアレルギー性皮膚炎など)

<アポキルの使用上のコツ>
① 1日2回から1日1回投与に減薬した時の痒みの再燃
② 一番痒がる時間帯(散歩後や寝る直前)に投与する
③ 1日1回の投与で管理できない場合には、食物アレルギーの関与を検討する

<犬のアトピー性皮膚炎に対して飼い主様ができること・・>
犬アトピー性皮膚炎のスキンケア.png
(バイエル薬品株式会社提供資料)
お薬による内科治療の他に、アトピー性皮膚炎の臨床症状を改善する方法があります。
人のアトピー性皮膚炎の管理では日常的に行なわれている治療法の一つに「保湿」があります。
人のアトピー性皮膚炎ではある程度の年齢に達すると自分でスキンケアを行うことができますが、犬の場合は当然自分でスキンケアをすることはできません。そこで、
犬のスキンケア.png
(バイエル薬品株式会社提供資料)
このような形で日々スキンケアしていただくことを推奨しております。
ニノケア スキンケアローション.jpg
犬の皮膚にクリームを塗るのは現実的ではありませんが(ベトベトになるかもしれません)ローションタイプであれば有効と思われます。

2019/08/10